2007年06月27日

またまた便所

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久しぶりの記事更新ですが、また便所〜?って・・・・・すんません
平成18年、外便所の保存修復の以前以後を並べてみました。
大方の人は「修理する前の方が良かったんじゃない?」って言うだろうな、たぶん。
見る人に、写真を撮ろうとかスケッチしようという心持ちにさせるのは、滅びゆく民家の風景に郷愁の美学を見出すからかもしれない。
まあ、新材の妙なケバイ感じもあと10年も経てば風景に馴染むでしょうから、暫時お待ち下され。

 当便所を解体してみて感じたのは、建築年代を示すものは見つけられなかったけれど、予想以上に古い建物らしいということです。
屋根上部構造は幾度も修理を重ねており、当初材は柱及び下部構造ぐらいしか残っていず。外壁板の栂材はオガ(木挽き鋸)で挽いた厚さ10mmほどの板で、風雨にさらされた外面は灰色に変色し木目もあらわに著しく風化していました。ごく大雑把ですが、硬木材の風喰の量は100年で1mm痩せるといいます。一方、板の裏側は木肌も新しい状態で保存されていました。釘は錆びて効かなくなった洋釘が大量に打ち付けられていた中に和釘が混在して、しかもちゃんと効いていたのです。このことから板壁は遅くとも明治後期の造作、あるいは明治中期頃に遡るものと推定できます。軟い杉板ではこれほど長持ちしません。天然木の地栂ならではと感じ入った次第で、たぶんあと200年ぐらいはもつだろうと思いましたが、諸々の理由から今回の修理では杉板に代えてしまいました(残念!)。・・・・・古板は磨いて保存しています。
posted by ヒコベエ at 20:09| Comment(1) | TrackBack(0) | 便 所 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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